新NISAで失敗しないために必要なこと

2024年にスタートした新NISA。年間360万円まで非課税で投資できる強力な制度ですが、「株価が下がったら損するのでは」「いつ始めればいいの」といった不安を抱えている方も多いはずです。

この記事でわかること:

  • 悲観シナリオ(P10)でも20年積立で元本の2.4倍になるという実データ
  • 新NISAで失敗する3大パターンと回避法
  • 低コストファンドを選ぶ重要性(信託報酬1%の差が20年で何百万円になるか)
  • 失敗しないためのシンプルな3原則

Money Portalのシミュレーターで悲観・中央値・楽観の3シナリオで具体的な数字を出しながら検証しました。


前提条件

項目 設定値
銘柄 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
想定年利(過去10年CAGR、円ベース) 14.96%
ボラティリティ(年率) 15.54%
毎月の積立額 30,000円
積立期間 20年
初期投資額 0円

利回りの根拠:SLIM_USの円ベースCAGRをシミュレーターが自動計算した値です(記事作成時点:2026年5月、過去10年実績)。シミュレーターは利用可能な全期間のデータを使用するため、現在の表示値と異なる場合があります。表示・計算ともに小数第2位(%換算)で統一しており、第3位を四捨五入しています。将来のリターンを保証するものではありません。


シミュレーション結果:3シナリオの推移

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)毎月3万円×20年のシミュレーション結果

積立期間 元本合計 悲観(P10) 中央値(P50) 楽観(P90)
5年後 180万円 190万円 249万円 335万円
10年後 360万円 490万円 726万円 1,134万円
15年後 540万円 973万円 1,711万円 3,069万円
20年後 720万円 1,749万円 3,391万円 7,118万円

悲観シナリオでも「元本の2.4倍」という事実

最も注目してほしいのが悲観シナリオ(P10)です。P10とは「1000通りのシミュレーションのうち、下位10%に当たる最悪クラスの結果」を意味します。

それでも20年後の資産は約1,749万円。元本720万円の2.4倍です。

中央値(P50)では約3,391万円(元本の4.7倍)。楽観シナリオ(P90)では7,118万円を超えます。

長期積立の最大の特徴は、どのシナリオでも時間をかけるほど元本との差が広がっていく点にあります。


新NISAで失敗する3大パターン

シミュレーション結果を踏まえると、新NISAで失敗する原因は「投資先が悪い」ではなく、行動面の失敗がほとんどです。

パターン1:相場が下がった瞬間に売ってしまう

5年目の悲観シナリオでも190万円(元本180万円をわずかに上回る水準)ですが、途中で大きな下落局面が来ることは珍しくありません。そこで売却してしまうと損失が確定します。積立投資は「下がった時期にむしろ多く口数を仕込める」という仕組みなので、長期保有が前提です。

パターン2:タイミングを計りすぎる

「今は高いから下がってから始めよう」と考えているうちに、年単位で機会を逃すことがあります。シミュレーターの結果が示すように、始める時期よりも積立を続ける期間の長さが最終資産額を大きく左右します。

パターン3:手数料の高い商品を選ぶ

eMAXIS Slim シリーズの信託報酬は年0.1%前後と業界最低水準です。同じS&P500連動でも信託報酬が1%以上の商品を選ぶと、20年間で数百万円の差が生まれます。


失敗しないための3原則

  1. 早く始めて、続ける — 開始を1年遅らせるだけで複利の恩恵が大きく変わります
  2. 低コスト指数連動ファンドを選ぶ — eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)やeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が定番
  3. 下落時も売らない — 悲観シナリオでも長期保有すれば元本割れリスクは大幅に低下します

まとめ

  • 新NISAの「失敗」の多くは商品選択ではなく行動ミスが原因
  • 悲観シナリオ(P10)でも20年で元本の2.4倍という結果がシミュレーターで確認できた
  • 早く始めて、低コストファンドで、長期継続するのが最もシンプルで確実な戦略
  • 途中の相場変動に動じないメンタルが最大の武器

まずは自分の積立額・期間でシミュレーションしてみてください → シミュレーターを使う