首都圏と地方で中古マンション価格の推移がこれだけ違う

不動産投資で失敗する人の多くは、利回りだけを見て物件を選んでいます。しかし本当に重要なのは、物件価値が将来どう動くかです。同じ物件スペック・同じローン条件でも、首都圏と地方郊外では10年後の手取りに大きな差が生まれます。

この記事でわかること:

  • 首都圏と地方・郊外の中古マンション価格推移の実データと差
  • 同じ物件条件で価格変動率が違うだけで10年後の売却手取りがどう変わるか
  • エリア選定が不動産投資リターンに与える影響(P10/P50/P90)
  • 不動産投資の立地選びで押さえるべき判断基準

Money Portalでは首都圏・近畿圏の中古マンション価格推移チャートから実データを確認できます。


シミュレーション前提条件

2つのシナリオを比較します。

項目 首都圏シナリオ 地方・郊外シナリオ
物件種別 マンション(RC造) マンション(RC造)
物件価格 3,500万円 2,000万円
頭金 700万円(20%) 400万円(20%)
ローン金利 1.5%(固定) 1.5%(固定)
ローン期間 35年 35年
月次保有コスト 管理費1.5万・修繕1万・固定資産税1万 管理費1万・修繕0.8万・固定資産税0.6万
物件価値変動率 年+0.5%(緩やかな上昇) 年-1.5%(継続下落)
ボラティリティ 5% 5%
売却想定年 10年後 10年後

首都圏の「年+0.5%」は、Money Portalの価格推移チャートで確認できる東京都区部の過去10年の平均に近い水準です。地方・郊外の「年-1.5%」は人口減少が続く地方都市の実態を反映しています。


シナリオA:首都圏(年+0.5%上昇)

初期投資847.6万円(頭金700万円+取得諸費用147.6万円)で3,500万円マンションを保有するケースです。

首都圏シミュレーション結果

月次コストの内訳

項目 金額
ローン返済(月次) 85,732円
管理費・修繕積立金・その他 約37,000円
月次総コスト 約122,732円

物件価値・自己資本の推移(P50中央値)

経過年数 物件価値 残債 自己資本 累積コスト
5年 3,534万円 2,484万円 1,050万円 1,584万円
10年 3,634万円 2,144万円 1,490万円 2,320万円
15年 3,699万円 1,777万円 1,923万円 3,057万円
20年 3,780万円 1,381万円 2,399万円 3,793万円

10年後の売却試算(シナリオ別)

シナリオ 売却額(中央値) 手取り額(売却費・残債・税引後)
悲観(P10) 約3,020万円 708万円
中央値(P50) 3,634万円 1,363万円
楽観(P90) 約4,280万円 2,174万円

初期投資847万円に対し、P50で1,363万円の手取り(616万円のプラス)が見込めます。


シナリオB:地方・郊外(年-1.5%下落)

初期投資487.6万円(頭金400万円+取得諸費用87.6万円)で2,000万円マンションを保有するケースです。

地方・郊外シミュレーション結果

月次コストの内訳

項目 金額
ローン返済(月次) 48,990円
管理費・修繕積立金・その他 約25,500円
月次総コスト 約74,490円

物件価値・自己資本の推移(P50中央値)

経過年数 物件価値 残債 自己資本 累積コスト
5年 1,845万円 1,419万円 425万円 935万円
10年 1,686万円 1,225万円 461万円 1,381万円
15年 1,563万円 1,015万円 548万円 1,828万円
20年 1,423万円 789万円 634万円 2,275万円

10年時点で物件価値2,000万円→1,686万円まで下落。残債1,225万円を引くと自己資本は461万円にとどまります。

10年後の売却試算(シナリオ別)

シナリオ 売却額(中央値) 手取り額(売却費・残債・税引後)
悲観(P10) 約1,310万円 122万円
中央値(P50) 1,686万円 399万円
楽観(P90) 約2,060万円 771万円

初期投資487万円に対し、P50で399万円の手取り(88万円のマイナス)。価格下落の影響で投資元本を割り込む結果です。


2シナリオの比較と考察

比較項目 首都圏(+0.5%) 地方(-1.5%)
初期投資 847万円 488万円
月次総コスト 12.3万円 7.4万円
10年後 物件価値P50 3,634万円 1,686万円
10年後 手取りP50 1,363万円 399万円
損益(P50) +616万円 -89万円

首都圏では月次コストが高い分、物件価値の維持・上昇によって10年後にプラスのリターンが生まれています。一方、地方では価格下落が続くと売却時の手取りが初期投資を下回るリスクがあります。

重要なのは「今の価格推移がこの先も続くかどうか」の見極めです。

価格推移チャートで投資エリアを下調べする

Money Portalの中古マンション価格推移チャートでは、首都圏・近畿圏の実際の価格推移データを確認できます。投資を検討しているエリアの価格トレンドを確認してから、シミュレーターで具体的な収支を試算する流れが効果的です。

年間変動率の目安:

  • 東京都区部・城南エリア: 過去10年で年+1〜2%程度
  • 近畿圏主要駅周辺: 年0〜+1%程度
  • 地方政令市・郊外: 年-0.5〜-2%程度

まとめ

  • 首都圏(年+0.5%上昇)では10年保有でP50・1,363万円の手取り、初期投資847万円に対して黒字
  • 地方・郊外(年-1.5%下落)では同期間でP50・399万円の手取り、初期投資488万円を割り込む結果に
  • 物件価格の年間変動率が1〜2%変わるだけで、10年後の手取りに1,000万円規模の差が生じる
  • 投資前に価格推移チャートでエリアのトレンドを確認してからシミュレーターを使うのが効果的

自分が検討しているエリアの条件でシミュレーションしてみてください → 不動産シミュレーターを使う